役に立たない「好きなこと」が・・・
子供の好きなことを
「そんなこと続けてても将来食べていけないんだから。
その時間にもっとやることあるでしょ?」
って反対したり、やめさせたりする親って
意外と多いですよね。
ここまでストレートな言い方はしないにしても
結局「そういうことでしょ」てなことを
言ってる場合すごく多いです。
先日、普段相談を受けさせていただいてる方と
何となく世間話的なことをしてた時に
「最近、息子がまた卓球に夢中になってて。
でも、それがすごく元気になってるんだよねぇ」
その子、小さい頃から卓球が大好きだったんですけど
大学に入った頃から色々とうまくいかなくなって
大学を中退してしまって。
その後、就職したけど全然うまくいかなくって
そんなことを繰り返してるうちに
精神的に追い詰められちゃって。
でも、卓球だけは続けてたんですよ。
それ以外は、ほとんど引きこもってたんだけど
卓球だけは元気に出かけてて。
そしたら、お父さんが
「卓球の時だけ、元気に外に出かけて・・・
卓球じゃ食っていけないだろ。
卓球なんてやってる暇あるんなら、就職する努力しないと」
「やることやらないんなら、卓球は一切禁止」
って言い出しちゃって。
大好きだった卓球を取り上げちゃったんです。
卓球の時だけ、外出してたその子は
完全な引きこもりに。
もちろん、お父さんとも口きかなかったし。
小さい頃は好きなことをいくらでもやらせてあげたいって
習い事させてあげたり、あれこれ協力するけど
だんだん大きくなってきて
それがただの「趣味」にしかならないって
感じてくると
「そんなことばっかりやってても
将来役に立たないよ」
「それで食べていけないんだから
きちんと勉強して・・・」
とか、言い出したりして。
でも、好きなことって
役に立つとか生活するためのものじゃなく
単純に「好きなこと」なんだよね。
そして、別に何の役にも立たないけど
それが「生きがい」だったり
自分の人生には
「なくてはならない」ものなんだよね。
幸せな人生を・・・
自分らしい人生を・・・
って願ってるはずなのに
一番大事なものを
「役に立たないんだから・・・」
って奪っちゃったら。
子供はまだ、最終的に親に協力してもらえないと
好きなことなんて続けられないよね。
好きなことの種類にもよるけど
お金がかかったりすることもあるわけだし。
ある程度親の援助がないと
続けられないわけで。
それを
「役に立たないんだから、やめろ!」
って言われちゃったら
もうどうしようもないでしょ。
だけど、そんな役に立たないことが
生きがいになって、他のことも頑張れる
原動力になるんだけどね。
好きなことを好きなだけ楽しめるように
仕事を頑張ろうって思えるかもしれないし
好きなことを続けるために
もっと勉強しないとって
他の勉強を頑張ることだってあるし
その好きなことを
とことん突き詰めて
何らかの形で仕事にしちゃうことだってある。
好きなことだから、楽しく頑張れて
そのために他のことも頑張れる。
役に立たない「好きなこと」が
生きるために一番大切なことなんだよね。
その子は、半年前くらいから
卓球を再開させて
お父さんとの距離も縮んできました。
最近では、毎日のように卓球に出かけて
イキイキしてきたそうです。
そのおかげで
「ちょっと自立できること考えようかな」
みたいなことを言ったり
「小さい子を相手にした卓球教室みたいの
やりたいから、そのための資金作るために
仕事頑張ろうかな」
って言い出してるそうです。
ね、好きなことをやるって
こんなに子どもにパワーを与えるんだよ。
それでは、また♪