「褒めて」育てるの落とし穴
「子供はほめて育てよう」
ってよく聞きますよね。
テレビなどで子育ての特集をしていても
そういう話はよく出てきます。
「褒めて育てる」みたいな書籍も
たくさん出ています。
ただ、私自身ちょっと違和感を感じていました。
たしかに褒めると子供は喜びます。
次も褒められようと頑張ります。
でも・・・
「何か違くないか?」
ってずっとモヤモヤしてたんです。
そのモヤモヤの原因が、子供の一言で
わかった気がしました。
それは息子が小学2年の時です。
「学校で先生がいつも『○○君はすぐに九九を覚えてきて偉い』
って褒めるんだよねぇ。
僕はさぁ、なかなか覚えられないじゃん。
だから偉くないし、褒められないんだよねぇ・・・」
「あぁ~~~モヤモヤの原因はここだぁ」
と思った瞬間です。
褒めるって、何かができたことに対して
評価するってことなんですよね。
テストで100点取ったからえらい
マラソンで1位になったからすごい
お手伝いをしていい子だね
挨拶ができて偉いね
これって出来たら「いい子」だけど
出来ないと「悪い子」って受け取れません?
子供は親や先生に褒めてもらうために
必死に「いい子」になろうと頑張ります。
子供は親、特に母親を愛しています。
母親に認めてもらいたくて必死です。
認めてもらう方法が「いい子」になってしまうと
子供は親や周りの顔色ばかりうかがうようになります。
「悪い子」は認めてもらえないと感じるからです。
我が子の一言で、「褒める」っていうのは
使い方を間違えると危ないんだなぁと思いました。
褒めるよりもっと大事なのは
「認めてあげる」ことなんだと思います。
私は息子が
「僕は偉くないし、褒められないんだよね」
って言ってきたときに
「九九を覚えるのに時間がかかるかもしれないけど
一度覚えたら忘れないじゃん。
これからすっと使っていくものなんだから
しっかり覚えて忘れないでいられるのはすごいことだと思うよ」
って答えたんですね。
そしたら、息子は
「そっかぁ~~~使うことが大事なんだよね。
じゃあ、忘れないようにちゃんと覚える」
って笑顔になりました。
自分を「認めてもらえた」という笑顔だと思います。
ちょっとした違いかもしれないですけど
これって大きな違いだと思います。