親の言うことはいつも正論だった。
「人に優しくしなさい」
「友達を大事にしなさい」
「目上の人の言うことは素直に聞きなさい」
「すぐに反抗して争ったりしないように」
「相手の気持ちを考えなさい」
「いつも明るく前向きに生きなさい」
「将来困らないようにしっかり勉強しなさい」
「やるべきことは後回しにしない」
他にも色々言われたけど・・・
みんな正論なんだけど・・・
自分が出来ないから叱られても仕方ないんだけど・・・
だけど、ずっとしっくりこなかった。
親の言ってることは確かに正論だし
それが出来ない自分が悪いんだろうけど
親だってやってないこといっぱいあった気がするし・・・
だけど、それを言ったら
余計に叱られるから口にできなかったけど。
片付けが出来てなくて怒られたときに
「ママだって、出しっぱなしに・・・」
って言った瞬間に
「何、親に口ごたえしてるの?」
「親のことに文句つける前に、言われたことやりなさい」
「ママは、今ちょっと置いてあるだけでしょ」
って一気にまくしたてられたけど
なんかしっくりしないっていうか・・・
言ってることは正論なんだけど
自分たちがやってることはどうなのよ?
って感じることが多いんだよね。
そうなんです。
たしかに親の言ってることは正論かもしれない。
だけど親の言っている正論を、そのまま守れている人なんて
そんなにいないはずです。
もちろん、親自身もです。
そんな完璧な人間いないでしょ?
だから、いくら正論だとしても
それが出来ないとしても
全然「ダメな人間」じゃないわけで。
それで「ダメな人間」になっちゃうんなら
みんな「ダメな人間」でしょ。
正しいかどうか、いいか悪いかで自分を裁き続けてても
何も解決しません。
だって、そんな完璧なこと出来るわけないんだから。
正論に従うよりも、自分がどうすれば気持ちいいか?
どうしたら周りの人が気持ちよく過ごせるか?
そういうことを考えた方が
正論に振り回されるよりずっと楽しく過ごせるはずです。