「アリとキリギリス」に続いて
同じくイソップ童話の
「ウサギとカメ」のお話でも。
ウサギとカメが競争をして
ウサギが途中で昼寝をしてしまったために
その間にカメが追い越して勝手しまう
というお話です。
これはウサギの立場から見れば
「どんなに優秀でも油断大敵」
ということを教え
カメの立場からは
「どんなに無理だと思うことでも
あきらめずに頑張れば勝てる。
一生懸命努力すれば報われる。なせば成る」
ということを教えていると言われています。
まぁ、どっちも正論というか
正しいことを言ってるようにも
見えるんですが・・・
この話って、ウサギにバカにされたカメが
その挑発に乗って戦いを挑むんですよね。
「バカにされたのがくやしい」って
自分が苦手な分野で戦おうとするわけです。
カメは足は遅いですが、泳ぎがうまかったり
頑丈な甲羅を持っていたり
ウサギにはない素晴らしさがたくさんあるわけです。
だから別にこんな挑発に乗らないで
「たしかに足は遅いけど
君には負けないものがあるし・・・」でも
「足は遅いかもしれない。
だけど、自分には他の良さがあるから
それでいいと思っている」
でいいわけだと思うんだよね。
ウサギもウサギで、わざわざ自分より弱いものを
ターゲットにして、自分の「すごさ」を
アピールしようとするところがせこいというか
自分の劣等感を自分より弱いものに
ぶつけてるだけにしか見えないっていうか・・・
どっちも、「他人」の目を気にしすぎて
自分自身を見てないんだよね。
しかも、カメは寝ているウサギを横目で見ながら
知らん顔して進んで行ったわけでしょ。
「隙を見せた相手が悪い。出し抜いてでも勝った方が強い」
「勝負とはそういうものだ」
というような・・・
しかも、カメはウサギに向って
「さっきの自慢はどうしたの?」
って、言い放つよね。
とにかく勝てばいいとか
勝った方が偉いとか。
ときには競争することも大事だけど
何でもかんでも人に勝たなきゃいけないってことではないし
それぞれ得意なことが違うわけで。
だからこそ、自分のいいところを
どんどん伸ばしていけばいいし
苦手なことは助けてもらえばいいじゃんって。
もっと自分を信じて好きになれば
こんな挑発にも乗らないで済むのにね。